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イラン人の美貌.html

第2話。 1話はこちら
9/22 2002


どうしようもなく綺麗な! or 格好いい! 
同性に惚れられたらどうしますか…?




私は覚えている。
この話を書き始めたのは意識がどうかしている2日前の真夜中だった。
なぜ意識がどうかしていたかというと、右ふくらはぎをハチに刺されたからだ。
この話ははっきり言って面白くないので、我に返った今日の昼間, 私は一瞬悩んじゃった。
「途中で止める、って、ありかな?」
だって面白くないんだもの。
私が思い出すと気持ち悪くなるだけで…

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少しおさらい+@。気持ちを落ち着かせてGO。

・学部の違うイランの美女、 ジャナとは一般教養科目で一緒のクラスでした。
・どうやら彼女は私を気に入った模様。日本音楽と日本人が好きなんだって。
・黒髪ロングだった私を「日本的で素敵だワー」と思ってからは、彼女の恋心は情熱に任せて一直線だったらしい。
・2,3ヶ月に渡って私をランチに誘うが実らず。
・学期の終わりに夕食に誘ってついに快諾を得る。 
場所はノースバンクーバーのイラニアンレストラン(生ライブ・ダンス有り)を提案。
・私は
「今まで断っていて、ちょっとごめんね。せっかくなら楽しもう、どうせ最後だし。」
と思っている。 


約束は日曜日の8時半。だったと思う。
ノースバンクーバー!
バンクーバーに住んでいた私には馴染みの薄い田舎町だ。
イラニアンレストランなんて一体どこにあったのだろう?
ダンスってどんなものだろう? ウキウキ!と
この2点のみを楽しみに待っていたら、30分以上遅れた ジャナが手を振りながら小走りでやってきた。


うわっ きれえーー!!

改めて学校の外で見ても、怖いくらい綺麗なの。


絶対、日本だったら誰もが振り向く姿です!
細長い手を優雅に振る、目が際立つ笑顔のモデル並美人イラン仕立て。

「美人の横にいる日本人はマネージャーかしら?? 可哀想に…

とか思われていたかもしれない。しかしそこは人気のないカナダの田舎町。誰も気にする者は無い。
このスレンダー・ ジャナは私の隣に着くなり、驚愕のセリフを発したのだ。

「あのね、調べたら日曜日はレストラン閉まっているの!!
  計画を変えて、近くで飲むことにしない?」


えええーーー!! 

有り得る!!良く考えたら有り得るー、田舎では日曜日は多くの店が休んでいるか、開けたとしても5時とかに閉めてしまうのだ! 
そういう土地だったのだ! 考えが浅かった。そっかあー…。




「なら私、帰る。」
アッサリ。


しかし ジャナは直ちに泣き顔になって
「おねがいいい〜!! お酒飲みながら語り合うのって悪くないでしょ?」
とか言っている。

はあー。私ってひょっとして「優しい」のかしら? ここで折れてしまって第二の失敗である。 (第一は誘いに乗ったこと)


ここで私たちはしばらく辺りをうろつき、バーか酒屋を探したのだが、 開いている店がない!! 時間だけが過ぎていき、私は
「やっぱり今日は帰ろうかな?」

とか言い出す始末。 「今日は」、って次回は無いのだけど。
そしたら ジャナ

「そうだ! 私の家の近くの酒屋なら絶対にまだ開いてる!! 
日曜でも絶対に開いてるわ!!
 そこでワインでも買って私の家で飲もう!」 」

 と言い出した。 
ジャナの家はノースバンク―バーの奥地、 ガイドブックになら載っている「DEEP COVE」という、絵画的な美景を背後に 構える静かな湾の近くに位置しているらしい。 極めて安全な場所。
  夜なんて、特に綺麗かな? と思ってしまったの!!私の馬鹿!

そして共にバスに乗り込んだ。 第三の失敗である。
これが全て彼女の計画だったら相当怖いぞ。

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ワインを二本とつまみを買って、 ジャナの家まで2人で夜道を歩いていた。

静かだ… 街灯なんてほとんどない、静かな夜。

片方に黒々と光る湖が見えた。 
湖面がかすかに揺れているのがわかった。
もう片方には高い山々が迫っていて、
私たちの近くに立ち並んでいた家々はそのほんの、極一部に見えた。
暗闇の中、山を覆う松の木の海に飲み込まれそうな家々。


ジャナは陽気に歌を歌っていた。彼女の国の歌で、意味は全く分からなかったけど、だから逆にうっとりしちゃうものだったの…。>やばい感覚



「歌、上手ね。」

とか言っちゃった気がする。

「ゆきも、何か日本の歌を歌って…。」

ジャナが言った。



山々と湖に囲まれた暗い道端、車なんて一台も通らない。
霧がとても深くて、月もぼやけて見えていた。
私は躊躇無く、なぜかこの歌を選んでいた。

この歌ー、それは

「思い出がいっぱい」 H2O 



私の心は、辺りの空気のように透き通っていた。

 辺りの空間のように、広く無限であった…。

誰に聞かれたって構うものかー。

立ち並ぶ家々の住人よ、霧に隠れた星達も 聞くがいい、


響け!! 私のミラクルヴォイスーーー・・・




古いアルバムの中に

  隠れて思い出がいっぱい

無邪気な笑顔の下の

  日付は遥かなメモリー


「ああ!今、『メモリー』って言ったのね! 『Memory』ね!!」  

うるさい、黙れ。


時は無限のつながりで

 終わりを思いもしないね

手に届く宇宙は限りなく澄んで

 君を包んでいた

大人の階段上る君はまだシンデレラさ

幸せは誰かがきっと運んでくれると信じてるね

少女だったといつの日か

 思うときが来るのさ

… 



「ああ! ビューテフル!! 愛してるわ!!!」



ーーーーーーえ?

最後の「愛している」:「I/love/you」の3単語に一瞬何かが脳に刺さった気がしたが、 私は深く考えず、すぐに忘れてしまって、また二人で歩き出していた。

そう、香水の香りが染み付いた毒蜘蛛の巣へー。



続く。次回でお終いです。




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