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浜辺に女の子が座っていたのです。 黒い服を着た、肩までかかる黒っぽい髪の、大きな黒い瞳の女の子でした。 ああ、夜だったんだ。 僕はその子の横に体育座りした。 その子がどんな座り方をしていたのかは覚えていない。 顔を見ていたんだよ、かわいかった。 星の話、月の話をした。 4年くらい前のことだから、内容までは覚えていない。 でも瞳がきれいなんだ、ずっと空を見上げていた。 僕の方を見なかった。 彼女は、ああ、1回こちらを見たよ。 「何か刺激があれば星になれるのに」(「輝けるのに」だったかも) と言って、にこりとしてこちらを見た。 彼女はそのとき、悲しかったのかもしれない。 笑っていたけど。 でも僕は、彼女がもともとかわいいのに笑っているもんだから、どぎまぎしながらも、 嬉しくて一緒ににっこりしたんだ。 彼女は顔をもとの表情に戻して、もとのように空を見上げた。 「私のほかにも星はたくさん生まれているのに、私は星になれない」 と嘆いているようだった。 「今は、ただの石ころのように硬いの。」 と彼女は言った。 僕は彼女の顔を見つめていた。やっぱり少し、寂しそうだった。 月が出てきたら、彼女はぼうっと青光りし始めた。 彼女はもう何も話さず、空を見つめているだけだけど、 僕はというと彼女を見つめていて、あんまりきれいなもんだから、うっとりしていた。 彼女がびくりと動いて、空を見上げた。 見上げた瞳からは、 なんと涙が1粒落ちるんだよ。 まったく、僕はたまらなくなって、彼女の頬にキスをしたよ。 はっと、びっくりした表情を僕に見せた。
けど、すぐににっこりと微笑んだ。
しばらくして僕は群青の空を見たよ。 |
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