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あれは何年か前、付き合っていた彼がまだ、時間に融通が利く学生だった頃の夏。 自由で気ままな2人旅。
幸い、日本海沿いを走っている頃は雲ひとつ無い快晴だったので、
そこは延々となだらかに続く赤茶けた砂浜に
私は嬉しくなってすぐに裸足になり、ショワショワ言っている濡れた砂の上に足跡をつけて遊んだ。 「波が高いから、泳ぐのは無理だね。」
おそらく、私が既に膝くらいまで水に浸してもなお海面の方を見つめていたからだろう。 彼は私を制止するように言った。 「お茶、新しいのを持って来るよ。」
喉が渇いている彼は、車に積んだクーラーボックスから麦茶が入ったペットボトルを取ってくると言う。
・・・が、すぐに飽きて、私は道路脇に積んである三角堤防の陰にかくれんぼした。
隠れている場所から少し顔を出し道路の方を見上げると、ちょうど車が見えた。
「わ! やばっ!」 バレタのかな!? と思った私は、それでも息をひそめて身を縮めて、しばしジッとしていた・・・。 ザバーンザバーン・・・という豪快な波音を、暑い日差しを背中に受けながらどのくらい聞いていただろう? そ〜・・・っと私が三角堤防の陰から覘くと・・・ バレていたどころか、彼は波打ち際を右往左往しながら、海面に向かって(私に背中を向けて)一生懸命 「ゆきーーーー!!ゆきーーーー!! ゆきいいいいいーーーー!!!」 と叫んでいた!!! わははははは!!! ひーーおかしい!! 腹を抱えて笑い転げるところだったが、やっぱり彼が可哀想なので、すぐに「ここだよおー!!」とひょっこり出て行った。
そう、私は彼の元に走り寄り、彼もまた
私は彼の目の前を素通りし、海面に向かって一直線に走った。
そしてやはり、女性とは追いかけられると逃げたくなる生き物ではないのか?
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そうそう、余談だけど私が何度か前に帰国した際、コンビ二に夜に行ったのね。 「おーーい!!ちょっと、君ーーっ!!」 と暗闇の中を叫びながら走ってくる若い男の姿を目にして、私はもう本当に飛び上がるほど驚き、一目散に逃げ出したのだ!! 男 「待って待って!! これーーー!!!」 私(心の中の叫び) 「ぎやあああああ!!もうやだあああーー!!!!」 ←恐怖で何も聞こえてない
そのまま走りながらも後ろを振り向くと、道路の反対側でポカンと状況を眺めているYちゃんが目に入った。
彼女の不思議そうな顔を目にし、「あれ?」と思ってよくよく男を見てみると、白いビニール袋・・・を持った、レジの兄ちゃん?? ということがあったな、そういえば。。。あれも夏でした。 ------------------- とにかく、そうして私は彼を驚かすのに大成功を収めて満足だったのだった。 「ビックリしたでしょーー!」 と得意気に尋ねたら、 「したよ! 怒ってるよ・・・!!」 と
泣きそうな顔で言っていたっけ・・・。
…って、こんなことばっかりしてるからフラれるんじゃないの私?
おしまい |
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